僕は君たちに武器を配りたい
- 2014/02/13
- 11:00
![]() 【送料無料】僕は君たちに武器を配りたい [ 瀧本哲史 ] |

口コミ
本書で提案されている資本主義社会における6つのタイプ。
トレーダー
エキスパート
マーケター
イノベーター
リーダー
インベスター
技術や情報などあらゆる局面においてコモディティ化が進む現代資本主義社会では、トレーダーとエキスパートでは生き残れないと著者は言う。各タイプの詳細やなぜトレーダーとエキスパートでは生き残れないのかは、本書を読めばわかる。
この6つのタイプは個人にも当てはまるし、企業にもあてはまる。あるいは、ふだんの仕事や日常での行動の際にも、自分がいまやっていることは6つのうちのどれに当てはまるのか、と考えることができる。
そういう意味で、この6つの分類は、非常に役に立つ。
自分の会社や自分の仕事の本当の役割を、日々のなかで明確に意識しながら働いている人はどのくらいいるだろうか? もし自分の仕事がトレーダーやエキスパートであり、今後その役割は相対的に小さくなっていき、あるいは不要になると言われたらどう思うだろうか。
* * *
この本を読みながら思ったのは、ある程度優秀な(東大や京大の人たちや、医師免許や司法試験に合格できる程度の頭の良さ)人たちにはたいへん有効な本だと思った。高学歴のワーキングプアにならないための処方箋である。
この本を読みながら、本当にイヤになってきた。著者が「武器を配っている」のは京大の学生であり、その程度の優秀さを備えた人たちに、なのだ。最近の若者を見てて思う「そつのなさ」。それに磨きをかけるにはもってこいの本。勉強もできて、自分の売り出し方も「わかっている」感じ。ガリ勉だけでなく学生起業もしちゃうような「そつのなさ」のことだ。
本書はすごくわかりやすく、おもしろいし、現代日本を生きるのに有益な考え方を提供していると思う。が、結局は優秀な人に武器を配り、「どうしようもないやつら=カモ」との武力格差をさらに広げることに寄与することだろう。
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